「…この楽譜とそれに付随する校訂資料を実質的に上回るものは、長い時間現れないだろう！」（レスリー・ハワード）。ジョナサン・デル・マーは、ベートーヴェンのピアノソナタ全集において、単なる音の誤りの発見をはるかに超える新たな校訂基準を打ち立てました。彼のアプローチは、物理的に実体のある資料そのものの評価のみに基づいた、仮説を排除した批判的資料研究を保証するものです。デル・マー校訂版に待望の運指付きエディションがベーレンライター社より刊行されます。

　著名なピアニスト、マルク＝アンドレ・アムランによる運指は、特定のアーティキュレーション、フレージング、強弱、テンポ、そしてペダリングの組み合わせを通して、ベートーヴェンが意図した音色のニュアンスを聴き手に伝えることを目指しています。運指のもう一つの重要な側面は、技術的に難しいパッセージをマスターするために、腕、手、指の相互作用をサポートすることです。
（ピアノ・ソナタ 第２巻、第３巻も刊行準備中）